街はバレンタイン一色である。駅前も近所の商店街も、ハートをあしらったピンク色で目が眩しい。義理はともかく、本命のチョコをあげる相手がいる女性は幸せだ。人間を愛することほど、素晴らしいものはない。しかし海の向こうには、偽りの愛を巨額の富に変えようとする卑しい人種がいるようだ。石油王が遺した遺産を巡って、妻の元プレイメイトが変死。更に5ヶ月になる彼女の子の父親と名乗る男が3人も現われ、これからDNA鑑定に入るという。金は、人を狂わす。そりゃ、多くあった方がいいに決まっている。しかし、持ちきれないほどの大金など、本当に必要だろうか。金で塀の中に身を沈めた堀江貴文や村上世彰の末路を見て、賢明な日本人は学習したはずだ。そんなことを考えながら、昨日は映画『バブルへGO!タイムマシンはドラム式』を観に行った(以下ネタバレ有りなので、未見の方はご遠慮ください)。タイトルはC級映画の匂いがするが、製作は亀山千広、脚本は君塚良一という『踊る大捜査線』コンビである。広末涼子演じるフリーター・田中真弓が、借金返済と失踪した母親の救出のために、タイムマシンでバブル絶頂期の平成2年にタイムスリップ。阿部寛演じるプレイボーイの大蔵官僚と共に、バブル崩壊の引き金となった「金融局長通達」の発表を阻止すべく奮闘するという内容だ。バブル当時はモデルとして人気絶頂だった阿部だが、ここ2〜3年の演技力の向上は目を見張るものがある。吹石一恵も成長著しい。ヒール役の伊武雅刀も文句ない演技だ。姓名学者としての観点から言えば、「雅」も「刀」も人名には不適当な凶相漢字である。しかし、芸能界のような異常な世界ではそれが吉に転じる場面がある。「怪優」と呼ばれる人は、皆マイナスをプラスに変えて成功させている人々だ。 映画の後半では、阿部が広末の実父であることが判明し、以来プレイボーイだった阿部が家族の絆に気付きはじめていく姿が描かれている。テレビのCMでは気楽に観られる冬の娯楽映画といったイメージだったが、根底にはあまりにも深いテーマが横たわっていることに気付かされた。 敗戦の焦土から立ち上がった我々の祖父や祖母は、必死の形相でひたすら働いた。明日はきっと、今日より良くなる。白い飯がたくさん食える。その為に働き続けた。希望はあれど、そこに絶望はなかった。その思いこそが、後の経済大国を創り上げた。 プラザ合意以降、日本はまさに“狂乱”と言っていい時代に入る。日本人が国家再建の過程でもなんとか維持してきた、“謙譲”や“美徳”といった精神が文字通り荒廃したのはこの頃だろう。なんとなくみんな小金持ちになり、モノを粗末にすることが当たり前になった。楽しければ、それでいい。日本は世界一の国だ・・・そんな奢りが、日本中を包んでいた。当時は早稲田の恥ずべき先輩である某小物政治家が日本の首相であったが、石原慎太郎をして「どんなグズでバカが総理でも社会は安泰」だった最後の時代であったかもしれない。 バブルがはじけ、残ったのは巨大な不良債権と大量の失業者、そして自殺者。それは、まさに60年前と同じ焦土の姿に他ならない。しかし、日本人は血を流したあとに必ず汗を流して再び失ったものを取り戻す民族だ。この時期にこういう映画が出てきたということこそ、ふたたび日本が再生の狼煙を上げつつある証左であろう。ただ、あの頃と同じ失敗を繰り返すほど日本人は馬鹿ではない。あれをいい教訓として、今度は「目に見えない大切なもの」を大切にしながら慎ましく生きること。普通に生きていれば幸福な人生を送れる社会を、真剣に作らねばならない。 物質のみを求める心に、決して満ち足りる時など訪れはしない。 大切なものは、目に見える“札束”ではなく心でつないだ“絆”である。 木々を飾るハート型のライトアップを眺めながら、1ヶ月後は大切なあの人に何を返そうかと考えていた。 |
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バブルへGO!!タイムマシンはドラム式
『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』公開:2007/02/10(02/11)製作国:日本監督:馬場康夫製作:亀山千広出演:阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、吹石一恵、伊藤裕子、劇団ひとり、小木茂光、森口博子、伊武雅刀ヒロスエが過去から現代にやってきて撮影したのかと思って... ...続きを見る |
映画鑑賞★日記・・・ 2007/02/13 20:58 |
映画 「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
映画 「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」 を観ました。 ...続きを見る |
ようこそMr.G 2007/02/14 13:17 |
■『バブルへGO!!』 レビュー
前夜、とある飲み会で深夜3時過ぎまで・・・んでもって、今朝は朝一から映画鑑賞。いや〜 なかなかハードな日々ですなぁ我ながら自分のタフさに感心する、、、さむぞうです。(楽しいから 良いんですけど・・・)で、朝一から いったい何を観たかっつ〜と、そうです 前から観たかった阿部ちゃん(阿部 寛)主演映画、「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」 。いま話題のハイテンション・タイムスリップ・ラブコメディ ですね いや〜 それにしても面白かった。 眠気もブッとぶ面白さ。つ〜のは、ちょっと大げさかも知れ... ...続きを見る |
土方寒三(さむぞう) エンタの御用改め 2007/02/14 17:22 |
『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
笑い度[:ラッキー:][:ラッキー:] 2007/02/10公開 (公式サイト) 郷愁度[:よつばのクローバー:][:よつばのクローバー:][:よつばのクローバー:] 満足度[:星:][:星:][:星:] ...続きを見る |
アンディの日記 シネマ版 2007/02/21 19:22 |
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