株主総会が一週間後に迫った。大学の講義は二の次、心血注いで作ったあの資料も、全国の代議員の手許に届いたようだ。寝る間を惜しんでつき合わせた数字と、今後の展望が綴られた文書である。なんとも感慨深い。あとは、総会が滞りなく終わることを祈るばかりだ。そういえば、夜の懇親会では今度こそ『明日晴れるかな』を唄う予定である。ドラマの方も、いよいよ最終回だそうだ。日曜だったか、時間に余裕ができたので『ザ・テレビジョン』を買った。7月から始まる新クールのドラマで、何本か注目しているものがある。近々、主演俳優の運命鑑定でも久々に行おうか。読者の皆さんで誰かリクエストがあれば、いつでもメールを頂きたい。水曜は17時にオフィスを出て、すぐに早稲田へ。白石公子先生担当の「表現・芸術系演習33」を受講。前回提出した課題の講評である。今回も仕事に忙殺されていたので、5年前にバンドの盟友と一緒に創った『Re:BIRTH』の詞を出した。作詞家として何本か楽曲を世に送り出した先生からどんな評価を頂けるか楽しみであったが、いたく気に入ってくださったようだ。一人の孤独な少女が都会で強く生き抜く姿には、それこそ詩人の数だけ描き方がある。私は男だから、完全に女性の気持ちが理解できる訳ではない。ただ、私の書いた言葉で涙を流してくれる女性がいたから、今も懲りずに書き続けている。人生の最後、黄泉からの迎えを待つ病室のベッドでも、左手にシャープペンを握り締めているのだろうか。 授業終わりに、白石先生としばし談笑。元バービーボーイズのボーカリストで、最近は「福耳」で活躍中の杏子さんと先生が無二の親友であることを知った。大妻女子大学時代に寮が同じで、以後はふたりでラジオのDJをやったり、温泉旅行に行ったりと熱い交流を続けているそうだ。4年前に代々木で行われた伝説のコンサート、“ライブ・エピック”にもお互い足を運んでいたことが判明。80年代の音楽シーンを引っ張ったレコード会社、『EPIC・ソニー』にかつて在籍したアーティストを一堂に集めた珠玉のライブであった。先生は関係者席、私は一般席と座席の“格”は当時から違っていたが、佐野元春や渡辺美里、TM NETWORKと時代を創った歌手たちの貴重なパフォーマンスに酔いしれた記憶を共有していた。良い歌があった時代に、良い青春を送れたと思う。そして、“良い言葉”を追い続けている今も、私の青春はまだ続いているのである。 教室を出て、今夜は大学生協へ。早稲田大学×サンリオのコラボレーションで開発された、『早稲田ハローキティ』のぬいぐるみ(\1,680)を購入する(写真)。会社の総務の女の子が今月誕生日だというので、何かプレゼントをと思い浮かべたのがこれであった。リボンの色は早稲田のスクールカラーである“えんじ色”で染め上げられ、左手には「W」の旗を持っている。日本国内では、早稲田の構内でしか販売されていないようだ。数ある早稲田グッズの中でも、特に若い女性向けに人気を博しているという。近くにキティちゃんが好きな女性がおられる諸兄は、記念日等に贈ってあげたらいかがだろうか。 正門を抜け、駅に向かう。途中、サークルの友人である高野さんから電話が入った。秋の早稲田祭で、昨年に行った私の占いブースを今年も出展しないかと言う。ありがたい話だ。大きな仕事は間もなく終わるが、夏から秋にかけてまた大きな目標ができた。まだ見ぬ人生に悩む人々に、今年もささやかな希望の光を直接指し示したいと考えている。詳細はまた、追ってお伝えしたい。 最後に、吉野弘(1926〜)の詩集『贈るうた』の中から、「生命は」という詩をご紹介しよう。 生命は 自分自身だけでは完結できないように つくられているらしい 花も めしべとおしべが揃っているだけでは 不充分で 虫や風が訪れて めしべとおしべを仲立ちする 生命は その中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ 世界は多分 他者の総和 しかし 互いに 欠如を満たすなどとは 知りもせず 知らされもせず ばらまかれている者同士 無関心でいられる間柄 ときに うとましく思うことさえも許されている間柄 そのように 世界がゆるやかに構成されているのは なぜ? 花が咲いている すぐ近くまで 虻(あぶ)の姿をした他者が 光をまとって飛んできている 私も あるとき 誰かのための虻(あぶ)だったろう あなたも あるとき 私のための風だったかもしれない 人間は、一人では生きられない。 望む声がある限り、私は明日もあなたを守る風になろう。 |
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