株安の動きが止まらない。アメリカのサブプライムローンが焦げ付いていることが要因だという。アメリカ経済がいよいよ危険水域に入っていることが明らかになった良い例だろう。爆発的な経済成長を遂げているとされる中国も、北京オリンピック以降はどうなるかわからない。一衣帯水(いち・いたいすい=中国が衣服なら他民族は帯のようなもの、つまり他国は中華民族に隷属すべきという傲慢な思想)を気取ったところで、所詮は非民主的な全体主義国家である。教養なき共産帝国の天下がいつまでも続くとは、当の中国人自身も思ってはいないのではないか。21世紀、我が日本国が世界のトップ8を維持できるか、今こそ正念場である。日曜の朝は溜まったDVDを2倍速で見ながら、新聞のスクラップ整理をする。土曜日の朝日新聞夕刊に、東進ハイスクール講師の荻野文子先生の記事が載っていた。荻野先生といえば、“受験界のマドンナ”の異名を取る古文のトップ講師である。私は、高校2年〜浪人の3年間に渡って予備校で『難関私大古文ゼミ』の衛星授業を受けていた。今年で確か50歳のはずだが、写真は当時と全く変わらない美貌で正直驚いた。兵庫に住んでいた先生は、平成7年にあの阪神大震災に被災。そのショックが冷めやらぬ中、受験を前にした全国の教え子に向かって、激励の文章をしたためてくださったのを覚えている。「難しいと恐れぬこと、易しいと侮らぬこと、そして自分を信じること」―受験だけでなく、人生のあらゆる場面で指針となる言葉だ。これからも身体に気をつけて、全国の受験生たちを希望の大学へと押し込んでいただきたい。 昼から気分転換に早稲田へ。大学は20日まで全面休館のため施設は使えないが、会津八一記念館では夏の大イベント『吉村作治の早大エジプト発掘40周年展』が開催されている。早稲田の名物教授として知られた吉村先生だが、昨年、大学を退職され新設の『サイバー大学』学長に就任された。還暦を過ぎ、体がまだ自由に動くうちに最後の挑戦をということだろう。子供連れの一家が、大隈講堂を背に記念写真を撮った後に催事場へと吸い込まれてゆく。自分もいつか、人生の集大成となるような展覧会でも開催できればいいと思った。 帰りに、高田馬場まで歩く。夏休み中なので、街を往く学生の姿は少ない。ちょっと甘いものが欲しいなと感じていたところ、ケーキ屋の『Noapapa(ノアパパ)』が目に入ったので足を止める。以前、大学の学内誌「マイルストーン」で紹介されていた注目の店だ。ショーケースに並ぶ色とりどりのケーキに、暑さに参っていた心はすぐさま奪われてしまった。早速、キャラメルのクリーム(\450)を注文する。セットでついてくるアイスコーヒーが、飢えに満ちた喉を瞬時に潤した。フランチャイズで、中目黒や高円寺にも姉妹店があるそうだ。パティシエさんは若い女性の方ひとりのみで、狭い店内で一所懸命に接客をしておられた。生半可な気持ちでは、学生街で事業など成功しない。ぜひ、地域に定着できるよう頑張って欲しい。 古代ギリシャ最大の哲学者・アリストテレスは、人間が生きてゆくための心構えとして“フロネシス”という概念を唱えた。これは賢慮(prudence)、倫理(echics)、実践的知恵(practical)の3つから構成され、真の幸福を目的とするには、自己実現を求める過程で真摯な求道的姿勢が必要であるという訓えである。 「自分の国だけが良ければいい」ではなく、世界の人の幸福に思いを馳せる気持ち。 辛い状況をくぐりぬけ、自分を慕ってくれる人々に激励の言葉を与えたいという気持ち。 人生の最終コースを周り、世のために自分の蓄積した知性を提供したいという気持ち。 美味しいケーキをつくることで、街の人々に素敵な時間を提供したいという気持ち。 そういう“賢慮”をいつも思考できる人には、必ず栄光の機会が巡ってくるだろう。 残暑厳しい日々、お体ご自愛ください。 |
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博士の独り言 2007/08/21 01:55 |
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