近未来国際情勢展望2-中国との“持久戦”を日本はいかに勝ち抜くべきか

画像中国の反日デモだが、その勢いはやはり燎原のごとく広がっているように思える。私が勤める新聞社でも来月、上海でのカンファレンスを予定しているが、この情勢では開催も危ういだろう。取引企業の現地法人も、休業が相次いでいる。中国国内の在留邦人は13万人いるが、日本のネット上では深センでの未確認情報として駐在している商社マン一家が暴行に遭い死亡するという報が駆け巡った。また、湖南省の株洲市にある映画館では、「日本人の男を見たら即殺せ  日本人の女を見たら即犯せ 」と、我々にとって戦慄を覚える看板が掲げられているという(写真)。今日は柳条湖事件の日だが、中国版twitterでは「日本人学校を破壊せよ」という極めて不穏当な書き込みが見られた。「宣戦布告だ」との絶叫に呼応するが如く、尖閣には今日にも、1000隻の船団が向かうという。解決の糸口は一体、いつになれば見えるのだろうか。


画像今年の元日、このブログで中国の情勢について、エリートの卵である『蟻族』と下級労働者である『鼠族』の若者が手を組んで蜂起を起こすと予言した。今回のデモは、地方で横行する共産党幹部の賄賂腐敗に怒っていた『鼠族』が、主体の一つとなって勃発した側面もあると推測される。25億円の被害を受けた青島イオンの折口史明社長は「日本への留学生に1500万円の奨学金を送るなど、友好に心を砕いてきた。破壊を愛国と言えるのか。デモじゃなくてテロリズムだ」と悔しさを滲ませていたが、“反日”と“反政府”はイコールである。デモの参加者が毛沢東の写真を掲げる姿を多く見かけたが、それは貧困層にとって現在の共産党指導層が文化大革命における劉少奇のように打倒すべき対象であり、“我々の腹を満たすこともできず、我々の領土である釣魚諸島を小日本に占拠されている無能の党官僚を糾弾する”という意図で行なわれている点に注目せねばならない。


画像中国という国は、厳密に言えば“国家”とは言えない。異なる民族を、中国共産党という一点でまとめている。共産主義とは、表向きは平等だが、その実は一部の特権階級が富を貪り、学歴もスキルもない田舎者は永遠に虐げられる不平等な政治体制だ。だからこそ、“金”を持っている人間が強い。中国人の経営者とは何度も会っているが、はっきり言って経済活動をしていない日本人の下層(脱原発デモに参加して暇潰しをしているような連中)よりも怜悧でユーモアがあり、話も弾む(日本と取引を考えている人物だから当然ながら馬鹿ではない)。政治の軋轢も我関せずという感じだ。“金持ち喧嘩せず”は、世界共通である。上海や北京、広州といった沿岸部の大都市にすむ富裕層は、実は内陸部の貧困層を同胞どころか“野蛮人”と見做し軽蔑している。そして彼ら富裕層が最も怖れるのが、貧困層が起こす擾乱だ。中華人民共和国崩壊の時に備え、富裕層は日本の一等地を買い漁っている。今回の大規模なデモでも、富裕層は冷静に状況を俯瞰しながら、海外脱出のタイミングを図っている。


画像中国共産党といえば間もなく党首脳交代の時期だが、ここにきて習近平の謎の失踪騒ぎが話題となっている。9月に入ってから2週間ほど全く姿を見せなかったが、急に中央農業大学を訪問した映像が流れた。この時の写真が、この時期の服装にしては不自然に見える(皆が長袖)。合成であったとしたら、一体いま、彼の身に何が起こっているのか。

中国共産党は大きく分けて、2つの大きな派閥がある。それは共産党幹部の二世三世で既得権益を独占し、中核都市の上海を押さえている上海閥・太子党グループ(江沢民、習近平)と、若手エリート集団である共産主義青年団出身で、中国の統一を維持し国内の貧富の差を縮小させてゆこうとする北京閥・共青団派(胡錦涛)だ。一般には団派が親日で上海閥・太子党が反日とされるが、実は改革解放路線で宝山鋼鉄などの日本企業進出で美味しい思いをしてきた太子党こそが親日であり、現状維持で日本とこのまま仲良くやっていきたいと考えている。現在の政権中枢はたたき上げでのし上がった北京閥・共青団派が占めているが、近年は相次いで共青団派幹部の子息が逮捕されている。これらの動きから間もなく主席を降りる胡錦涛・団派の息の根が止まるかと思われたが、そこに来て、太子党で次期主席確定の習近平行方不明騒ぎである。李克強次期首相も一部では死亡が伝えられているが、まさに今、中国の最高指導部で激烈な権力闘争が繰り広げられているとみて間違いない。


画像中国共産党では人民解放軍を押さえなければトップには立てないが、軍の中枢は基本的に反日で強硬派だ。尖閣では南沙諸島の実効支配時と同様、大量の漁船団派遣→漁民上陸→漁民の保護を目的とした海軍の派遣→要塞建設→実効支配というプランを想定しているだろう。習は解放軍と蜜月の太子党派ながら、軍部での権力基盤が弱いという。習が親日的でも、軍は一体どういう行動に出るかはわからない。日本の次の政権は自民党に移るが、誰が自民党総裁=内閣総理大臣になるかで日中関係も変わってくる。第2次安倍晋三内閣となった場合は、戦争の長期化が予測される。石破茂首相なら、ファイティングポーズを取り続けながら、水面下で妥協を模索するだろう。石原伸晃は度重なる失言で脱落の可能性が高いので割愛する(田崎史郎氏の「頭が悪すぎる」という指摘はまことに的確)。今後の中国国内の動きとしては、おそらく上海閥・太子党が党内を制圧し、内陸部で反日運動をこのまま煽り続けて国内をあえて混乱させた上で、上海の独立を企図するだろう。日本はいずれ“中国”ではなく、“上海”と協調してゆく形になる。私はかつて2020年の中華人民共和国解体を予測したが、近々やってくる中国分裂のその時こそが、尖閣に真の平和が訪れる好機だと考えている。




毛沢東が、1938年の著書『持久戦論』でこう書いていた。


若者は無名で失うものがなく、そのエネルギーは山をも砕く。


だから、未来は若者のものだ





・・・日本の若者にこそ、輝かしい未来がやってくることを、心から願ってやまない。




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